お知らせ:9/15「医療科学研究所シンポジウム2023」(教授 近藤)

シンポジウムのお知らせです。
近藤が座長を務め、基調講演を行います。

医療科学研究所シンポジウム2023
テーマ:「自然に健康になれる環境づくり」に向けたヘルスケア産業の変革
-誰も取り残されないウェルビーイングの達成に向けて-

日 時:2023年9月15日(金)13:30~17:00
開催方法:会場とWeb同時開催
開催会場:全社協・灘尾ホール(東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビルLB階)
参加申込:入場無料・要予約(開催当日まで参加申し込みを受け付ます)
※会場参加には事前のお申込みが必要です。
※当日シンポジウム会場で講演資料を配布いたします。

医療科学研究所シンポジウム2023 開催のご案内
【お申し込みはこちらから】医療科学研究所シンポジウム 参加申込登録
医療科学研究所シンポジウムチラシ

論文出版:コロナ禍における健康格差に対する8か国の対応:医療と公衆衛生はどう連携したか?(教授 近藤、研究員 西岡)

新型コロナパンデミックへの対応に際しては、医療アクセスに大きな格差が生じたことが指摘されています。その状況は国によって大きなばらつきがありました。そこで、世界8か国のプライマリケアや公衆衛生の研究者らが参集して、各国での対応状況を調べました。特に格差の是正のために重視されている医療部門(診療所や病院)と、公衆衛生部門(保健所や自治体保健センターなど)との連携の実態を明らかにしました。

その結果、平時からの両部門の連携の仕組みづくりが重要であること、その際に、対象となる人々の健康の社会的決定要因(貧困・孤立など)を踏まえたしくみを構築することの重要性が確認されました。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37653472/

ニュース:国際会議へ登壇 第3回MEV-MEJ Forum on Sharing Experiences in Adaptation to Ageing and Care for Elderly between Japan and Vietnam(教授 近藤)

教授の近藤が、2023年8月29日にベトナムと日本の技術協力を進めるフォーラム(MEV-MEJ Forum on Sharing Experiences in Adaptation to Ageing and Care for Elderly between Japan and Vietnam)に登壇し、公平な高齢社会対策の進め方についてシンポジストとして話しました。

演題「Achieving Health Equity by Data-Driven Community-Based Integrated Care System: Lessons from Japan」

お知らせ:「保健・医療・介護・福祉分野における社会的インパクト評価研究講座」設置検討について

「保健・医療・介護・福祉分野における社会的インパクト評価研究講座」設置にむけた準備を始めました。

詳しくは「寄付講座設立準備室」をご覧ください。

受賞:中山人間科学振興財団第32回(2023年度)研究助成(博士課程 西尾)

中山人間科学振興財団の第32回(2023年度)研究助成(本年度テーマ:健康格差のヒューマンサイエンス)に、西尾(博士課程3年)の課題「Healthy Ageingの達成と健康格差の縮小に向けた理想的な建造環境の探索」が採択されました。

この研究は、どのような建造環境が、WHOの提唱するHealthy ageingの達成と健康格差の縮小に寄与するのかを明らかにすることを目的としています。WHOは、2020年〜2023年を”Decade of Healthy Ageing”と定め、高齢者の身体的・精神的機能を支える様々な環境の整備を推進しています。本研究では、街並み・公園・施設などの地域の建造環境に着目します。

受賞:日本健康教育学会 第13回奨励賞(助教 喜屋武)

助教の喜屋武が第31回日本健康教育学会学術大会にて第13回奨励賞を受賞しました。
同会は2023年 7月22日から23日に東京で開催され、喜屋武が受賞者講演(テーマ「学力向上と健康増進施策の橋渡し─子ども・青少年の身体活動促進を中心に据えたヘルスプロモーション研究─」)を行いました。
同賞は、健康教育・ヘルスプロモーション分野における研究または実践活動において価値ある業績をあげている同学会員に対して与えられるものです。
これまで従事してきた「授業中の学習を伴う身体活動プログラム(アクティブ・レッスン・プログラム)」に関連する研究論文・学会発表業績が、優れたものとして認められたことから受賞に至りました。
一連の研究は青少年のヘルスプロモーションが教育成果にも資する可能性があることを指摘するものです。日本ではほとんど例を見ない観点ですが、議論の嚆矢を放つ研究として今後の発展が期待されます。

論文情報:
1. 喜屋武享, & 高倉実. (2019). 授業中の学習を伴う身体活動プログラム(アクティブ・レッスン・プログラム)の学業および身体活動への効果:システマティックレビューによる研究動向のアップデート. 日本健康教育学会誌, 27(3), 229–245. https://doi.org/10.11260/kenkokyoiku.27.229
2. 喜屋武享, & 高倉実. (2020). 授業中の学習を伴う身体活動プログラム(アクティブ・レッスン・プログラム)の提案:算数を例とした場合. 日本健康教育学会誌, 28(3), 169–175. https://doi.org/10.11260/kenkokyoiku.28.169
3. Kyan, A., Takakura, M., & Miyagi, M. (2019). Mediating effect of aerobic fitness on the association between physical activity and academic achievement among adolescents: A cross-sectional study in Okinawa, Japan. Journal of Sports Sciences, 37(11), 1242–1249. https://doi.org/10.1080/02640414.2018.1554552
4. Kyan, A., Takakura, M., & Miyagi, M. (2018). Does Physical Fitness Affect Academic Achievement among Japanese Adolescents? A Hybrid Approach for Decomposing Within-Person and Between-Persons Effects. International Journal of Environmental Research and Public Health, 15(9), 1901. https://doi.org/10.3390/ijerph15091901

 

ニュース:社会疫学分野メンバー5名が北米疫学会トラベルグラント同時受賞

社会健康医学系専攻のウェブサイトより一部引用・編集

2023年6月13日~16日に米国Portlandで行われたSociety for Epidemiologic Research(SER)にて社会疫学分野のメンバー5名がトラベルグラントを同時受賞しました。また当分野から計10名の教員・学生・卒業生が参加・研究発表し、旧交・新交を深めました。

参加者:近藤尚己(教授)、井上浩輔(准教授)、佐藤豪竜(助教)、荒川裕貴*(大学院生)、西尾麻里沙*(大学院生)、Du Zhen(大学院生)、松岡洋子*(客員研究員)、竹村優太*(医学部生・実習生)、古村俊昌(共同研究者)、大沢樹輝*(研究協力員)

*トラベルグラント受賞者

社会健康医学系専攻のウェブサイトはこちらです。
Society for Epidemiologic Researchのウェブサイトはこちらです。

ニュース:孤独・孤立対策推進法案が成立しました

5月31日、参議院本会議において、孤独・孤立対策推進法案が可決されました。
※参議院本会議の様子はこちら 11分50秒ぐらいから孤独・孤立対策推進法案の採決です。

また、5月30日は参議院内閣委員会において討論が行われておりました。
※5月30日の参議院内閣委員会の様子はこちら 質疑、反対討論、採決、附帯決議がありました。

教授の近藤は令和3年度より内閣府「孤独・孤立対策の重点計画に関する有識者会議」の委員として本法案のもととなる計画策定に関わってきました。
内閣府孤独・孤立対策 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_taisaku/index.html

「社会的孤立は重要な健康の社会的決定要因であり、健康格差の少ない社会づくりに向けては、対策が不可欠です。国を挙げた省庁横断の取り組み、国民や産官学等多様な担い手が連携して進める共同の取り組みが、法的根拠を持って推進されることになります。多くの成果が生まれることを期待しています。」(近藤尚己)

ニュース:健康日本21(第3次)が告示されました(5月31日)

近藤尚己が国の審議会委員としてかかわった「21 世紀における国民健康づくり運動(健康日本 21)」の第3次計画の基本方針が2023年5月31日に厚生労働大臣から告示されました。

これまで多くの仲間とともに実証研究をすすめて主張してきた「社会環境整備」「自然と健康になれる環境づくり」の重要性が強調されています。

例えば4ページ目:「健康な食環境や身体活動・運動を促す環境をはじめとする自然に健康になれる環境づくりの取組を実施し、健康に関心の薄い者を含む幅広い対象に向けた健康づくりを推進する。 」とされています。

ライフコースアプローチが明記されたこともこれまでになかった特徴です。
5ページ:「ライフコースアプローチ(胎児期から高齢期に至るまでの人の生涯を経時的に捉えた健康づくりをいう。以下同じ。)について、健康づくりに関連する計画等とも連携しつつ、取組を進める。 」

ニュース:Welcome! バレンシア大学(スペイン)の教授2名が近藤研究室に参加

バレンシア大学(スペイン)教授のAmparo Oliver氏とJose Tomas氏が招へい外国人学者として近藤研究室に参加し、研究活動を開始しました。

Amparo Oliver氏の近藤研での研究テーマは「高齢者の生物・心理・社会面を踏まえた包括的な特性とウェルビーイングの関連」、Jose Tomas氏の研究テーマは「健康な加齢を予測する統計的モデリング」です。約1ヶ月滞在し、研究を進め、共同研究は別途来日予定の同大学大学院生へと引き継ぎます。

左より、JoseTomas氏 AmparOliver氏、近藤

左より、Jose Tomas氏、Amparo Oliver氏、近藤