論文出版:高齢の被災者―買い物環境までの距離が遠いと閉じこもりに:陸前高田市健康生活調査

2011年の東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市では、同市が実施した調査データを分析したところ、小売店やバス停、移動販売などが行われる場所までの距離が遠い自宅に住んでいる高齢者ほど、外出頻度が少なく「閉じこもり」になりやすいことがわかりました。

一方で、一部の地域では、震災後、地元スーパーなどが開始した買い物バス等により、買い物環境までのアクセスが大幅に緩和しているケースも見られました。災害復興における、官民のパートナーシップが良い効果を生み出している事例といえるかもしれません。

復興住宅の建設が進むなど、コミュニティの再生が正念場を迎えています。新たな地域環境の整備を進める際の参考になればと思います。

論文は、15日に老年学の最高峰のひとつである英国のAge and Ageing誌から出版されました。

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