医療経済研究機構の小林由美子さん、当研究室の長谷田真帆講師、近藤尚己教授らの研究グループが、Social Science & Medicineに論文を出版しました。
本論文では、仕事と家庭の両立に伴う双方向の葛藤がワーク・エンゲージメント(仕事に対するポジティブで充実した心理状態)に与える影響を、全国の縦断データを用いて明らかにしました。
その結果、家庭から仕事への葛藤(Family-to-Work Conflict)と仕事から家庭への葛藤(Work-to-Family Conflict)の双方が、ワーク・エンゲージメントの低下と関連していることが分かりました。特に、両方向の葛藤を同時に抱える人ほど、その影響が大きくなる傾向が確認されました。
この知見は、働き方改革やワークライフバランス施策を進める上で、家庭と仕事の相互作用に注目した支援の必要性を示唆しています。
本研究成果は、2025年1月に、Elsevier社が発行する国際学術誌「Social Science & Medicine」に掲載されました。
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