論文出版:妊娠中・産後にオンライン健康医療相談が利用できることで産後うつリスクが3分の2に低下(博士課程 荒川)

荒川裕貴 東京大学博士課程学生(京都大学特別研究学生)と近藤尚己教授らの研究チームが、オンライン健康医療相談サービスによる産後うつ予防の研究論文を発表しました。

本研究は横浜市在住の妊婦を対象に実施され、スマートフォンを用いて子育て中の不安や疑問を産婦人科医・小児科医・助産師に相談できる、オンライン健康医療相談サービスを無料で利用できる環境にあった女性は、そうでない女性に比べて産後うつのリスクが約3分の2程度に抑えられたことが明らかになりました。この結果は、ヘルスケアへの物理的・心理的なアクセス障壁を取り除くことが、産前産後の女性のメンタルヘルスの向上に重要である可能性を示しています。

本研究成果は、BMCシリーズのフラグシップジャーナルである「BMC Medicine」に掲載されました。

プレスリリース:妊娠中・産後にオンライン健康医療相談が利用できることで産後うつリスクが3分の2に低下 | 京都大学 (kyoto-u.ac.jp)

書誌情報:Arakawa, Y, Haseda M, Inoue, K, et al. Effectiveness of mHealth consultation services for preventing postpartum depressive symptoms: a randomized clinical trial. BMC Medicine 21, 221(2023).

DOI: https://doi.org/10.1186/s12916-023-02918-3